ネオ・ユニバース

星の降る夜のことでした(Twitter:@salz_zrm)

間違いなく輝いていた少年たちに向けて

例えるなら、春だった。

 

4月ですね。新年度を迎えて、新社会人・新大学生・新高校生…新しい環境がスタートしたなかで、この春を区切りとして、数人の男の子たちがジャニーズ事務所を去って行きました。

 

みんな輝いていた子たちでした。

ある子は小さなころから随分と長く所属してまさに自分の青春を捧げてくれた、ある子は自分の愛する居場所である関西を必死に守ろうと奮闘していた、ある子は大好きな先輩のコンサートでとても嬉しそうにドラムを叩いていた子でした。このタイミングでなくても、過去、気づけば指の隙間から零れてしまうように何人のもJr.が辞めていきました。彼らは例えるなら、春でした。春のように暖かくて優しくて眩しくて、そしてまた、春のように儚い夢でした。

 

ジャニーズJr.というレッテルはひとりの男の子が背負うにはあまりにも重たすぎるとよく思います。彼らはどこへ行っても「ジャニーズJr.の○○くん」であって、彼らが彼ら自身である前に必ず「ジャニーズJr.の」という言葉が付いて回ります。それがどれだけ大変なことか、いち鑑賞者であるわたしでは想像することしか出来ません。

 

そして辞めた瞬間に「ジャニーズJr.の」は「元ジャニーズJr.の」に変わります。他の事務所に移って活動するにも、一般人として生きていくにしても、ずっと背中に張り付いたままのこのレッテル。たとえその子が自ら望んで事務所に入ったとしても、やっぱりどうしたって、重たい。重たすぎると思うのです。

 

だからこそ、このレッテルを現在進行形で背負う子たち、過去に背負っていた子たちにはしあわせになってほしい。結果がどんな形であっても絶対に絶対にしあわせになってほしい。鑑賞者側からの無責任な誇りと願いばかりを乗せて申し訳ない。けれど、祈ってしまうのです。本当に、手放しでしあわせを祈るだなんてただのエゴでしかないことは分かっていても。

 

春のように優しい夢をありがとう。

あなたたちの進む新しい世界に、しあわせが満ちていますよう。